ばね材料の選定:一発で正解にたどり着く決定木
結論: ばね材料は4つの質問を順に:環境(腐食)、温度、サイクル数(疲労)、特殊要求(導電・磁性・重量)。すべて穏やかならピアノ線、要求が出た次元だけを格上げするのが原則です。
材料の間違いはばねで最も高くつく間違いです——検査ではなく市場で発覚するからです。この決定木で大半を防げます。
質問1:ばねは何に触れますか?
乾燥した屋内空気→炭素鋼が候補に残る。湿気・水・洗浄剤→SUS302/304。塩・塩化物・薬品→316以上。人体接触/インプラント→316LVMかチタン。
質問2:何度になりますか?
- 120°C未満:全材料OK
- 120〜245°C:クロムシリコン、ステンレス
- 245〜340°C:17-7PH
- 340〜550°C:インコネルX-750
質問3:何回動きますか?
- 静的または10⁴回未満:質問1〜2を通過した最安材
- 10⁴〜10⁶回:余裕を持ったピアノ線かCr-Si。ショットピーニングを検討
- 10⁶回超:弁ばね級Cr-Siか17-7PH、ピーニング付き、疲労設計レビュー必須
質問4:特殊な物理要求は?
導電→銅合金。非磁性→リン青銅・BeCu・チタン(詳細)。軽量→チタン。なし→格上げ終了。最安の生存者を採用。
メタルール
格上げは一度にひとつの次元だけ、しかも不合格だった次元だけ。「念のため全部ステンレス」は製品全体のコストを倍にし、「全部ピアノ線」は浴室製品に錆を持ち込みます。すべての図面に環境・温度・サイクル数を記載してください——そうすればRFQレビューで「本当に生き残る最安材料」を確定できます。
よくあるご質問
何も分からないときのデフォルト材料は?
乾燥屋内機構ならピアノ線(見える場所はめっき付き)。水か人に触れるならSUS304。この2つのデフォルトで、産業用ばねの大部分をカバーできます。
材料選択で価格はどれくらい変わりますか?
ピアノ線比の目安:ステンレス約1.5〜2倍、Cr-Si約1.3〜1.8倍、17-7PH約3〜4倍、BeCu約5〜8倍、インコネル/チタン10〜40倍。材料費はばね原価の30〜60%を占めるため、この倍率は効きます。
図面を変えずに材料だけ変更できますか?
ほぼ無理です。弾性係数と強度が変わればレートと許容応力も変わります。材料変更は設計変更として扱い、メーカーに再計算させてください。