板ばね(フラットスプリング)ガイド:設計・材料・使いどころ
結論: 板ばねは帯材からプレス成形され、薄い空間・中小荷重・「ばね+位置決め+接点」の複合機能が求められる場面で最適です。コイリングではなくプレスで作られます。
板ばね——クリップ、接点、リーフスプリング、リテーナ——は丸線ではなく帯材から成形されます。「ばね」と「プレス部品」の中間に位置することこそが、その有用性の理由です。
線ばねより板ばねが有利な場面
- コイルが入らない薄いスロット
- 通電が必要(電池接点、コネクタ端子)
- ばねがラッチ・ガイド・ブラケットを兼ねる
- ごく短いストロークで安定した力が必要
- 締結部品なしのスナップイン組立にしたい
主な材料
| 材料 | 強度 | 導電性 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ステンレス301/304(調質) | 高 | 低 | 汎用クリップ、医療 |
| 炭素鋼 SK5/1074 | 非常に高 | 低 | 強力クリップ(めっき要) |
| リン青銅 | 中 | 良 | 電気接点 |
| ベリリウム銅 | 高 | 優 | 高サイクルコネクタ |
| ステンレス17-7PH | 非常に高 | 低 | 航空・高温用途 |
設計ガイドライン
- 曲げ半径は板厚の1倍以上(高炭素鋼は2倍)で割れを防止
- 曲げ線はできるだけ圧延方向と直交させる
- 応力は曲げ根元に集中——内角に逃げRを設ける
- 圧延方向・調質・バリ面はすべて疲労に影響します。図面にたわみ方向を明記してください
製造方法
小ロット:レーザーまたはワイヤーカットでブランク後、ベンダーや手曲げ成形。量産:順送金型で抜きと曲げを一工程に統合します——詳しくはプレス加工サービスへ。年間およそ1万個以上で金型投資が回収できます。
よくあるご質問
調質済み帯材と成形後熱処理、どちらを指定すべきですか?
単純な曲げなら調質済み帯材(調質301など)が安価で標準的です。高炭素鋼の複雑形状は軟材で成形後に焼入れすることが多く、形状に応じてメーカーが選定します。
プレス板ばねの公差はどの程度ですか?
抜き寸法±0.05mmは標準、曲げ角度は±1〜2°です。荷重公差は±10%程度が一般的——重要な荷重範囲をお知らせください。
ばね機能と構造機能を1部品にまとめられますか?
はい、それこそが最大の利点です。1つのプレス部品がブラケット・接点・ばねを兼ね、組立コストを削減できます。